数多くの美食が集まる富山県は、新鮮な海の幸や豊かな自然が育む農産物で知られています。
なかでも、富山県を代表する名物のひとつが「ますの寿し」。
長年にわたって地元の人々や観光客に愛されてきた、ますの寿しを作る『青山総本舗』をご紹介しましょう。
ますの寿し屋『青山総本舗』昭和22年創業の老舗

青山総本舗は富山県富山市にある、77年の歴史を持つ老舗のますの寿し屋。富山駅から徒歩約10分、新富町駅のすぐ近くに位置し、観光客にも訪れやすい立地です。
重厚な外観がその歴史を物語っているかのよう。お店は1947年に創業し、戦後の復興期から地元の人々に愛され続けてきました。
お店の歴史は、戦争から帰還した現店主のお祖父様が、季節の川魚を扱う店「青山川魚店」を開業したことから始まります。

2代目までは伝統的な製法を守り続け、ますの寿しを作っていました。3代目の店主はさらに改良と研究を重ね、富山に伝わる食文化を現代に生かしながら、次世代へと継承しています。
選び抜かれた食材と長持ちの秘密

青山総本舗では富山県西部の豊かな自然が広がる、井波(いなみ)で作られたコシヒカリが使われています。
丁寧に昆布の出汁で炊き上げられた、こちらのお米。なんと30種以上のお酢のなかから選ばれた、京都の千鳥酢というお酢を使って、優しい酸味の酢飯に仕上げているそうです。
酸味が強すぎず、ツンとしない、子どもから大人まで幅広い世代に愛される味わいです。
青山総本舗のますの寿しに使われる、ますは最上級の品質のもの。厚みや鮮度にも徹底したこだわりを持ち、酢飯に対して旨みがしっかりと引き立つ、絶妙なバランスが追求されています。

また、ますの寿しに欠かせないのが笹の葉。笹の防腐効果を利用している青山総本舗のますの寿しは、約3日もの間、風味を損なわずに楽しむことができるのです。
お土産にもぴったりですね。富山を訪れた思い出を持ち帰るのもよいでしょう。
こちらの店舗以外には、富山駅の「きときと市場 とやマルシェ」でも購入できるので、帰り際に買って、新幹線の旅のお供にするのもおすすめ。
さらに青山総本舗では、伝統的な形のますの寿しだけでなく、「銘々包み」という独自の包装方法も採用しています。
あらかじめ食べやすいように切り分けられたますの寿しを、笹の葉で包み、曲げ物(まげもの)という木製の容器に収めたものです。
風情を残しながら、食べやすさを追求したこの形は、15年もの試行錯誤を経て誕生したそうです。
さらに、青山総本舗ではお歳暮やお正月、ゴールデンウィークといった季節のイベントに合わせて、500~600個ものますの寿しを用意することもあるとのこと。
富山ならではの贈り物やごちそうとして、多くの人々に選ばれていることが伺えます。
ますの寿しを食べてみた

今回は、青山総本舗の定番商品である「ますの寿し1段」を購入。
パッケージを開け、笹の葉を丁寧に剥がすと、桜色に輝くますが顔を出しました。その瞬間、ふんわりとただよう酢の優しい香りに食欲がそそられます。
酢飯は爽やかな酸味とほのかな甘みが絶妙で、ますのしっかりとした旨みを感じられる贅沢な一品。
酢の香りが強すぎないため、ますの風味が際立ち、一口食べるたびに「おいしい!」と感動が広がりました。
こちらを購入した際に、青山総本舗の店主の奥様から、富山での生活についても少しお話を伺いました。
富山市内に住んでいる65歳以上の方は「おでかけ定期券」という制度を利用でき、市内各地から中心市街地までの公共交通機関を100円で1回乗車できるそうです。
このような制度があるため、富山は非常に住みやすく、のんびりと生活できる場所だと話されていましたよ。

富山を訪れた際は、ぜひ青山総本舗の伝統の味を楽しんでみてください。歴史と新しい挑戦が詰まったますの寿しは、きっとあなたを満足させてくれるでしょう。
青山総本舗
住所:富山県富山市新富町1丁目4-6
アクセス:JR高山本線「富山駅」から徒歩約10分
富山地鉄「新富町駅」から徒歩約1分
TEL:076-432-5324
営業時間:8:00-13:00(売り切れ次第終了)
定休日:日曜日・月曜日(月曜が祝日の場合翌日休み)


















